「地方を盛り上げたい」という 情熱を持ち続けて東京都の職員に
「地方を盛り上げたい」という情熱は大学生になっても変わることはなく、人間関係学科の職業社会学ゼミで、企業が地方に定着しづらい理由についてim体育官网_im体育平台-app|下载した。卒業論文を執筆する過程では、東北、中国、九州地方に実際に足を運び、聞き取り調査を行った。
東京都も含めた地方自治体は地域活性化のために連携をしている。就職活動において、国の視点から地方の活性化を考えていた石川さんが最終的に都職員を選択したのは、首都圏が豊かになることで、相乗効果により近隣地域も元気になると気付いたからだ。そして、「誰のために」働くかを模索した結果でもある。
「“この人のためなら頑張れる”というモチベーションを持って仕事がしたかったのです。そのためには、“国”や“国民”といった広い範囲ではなく、もっと身近で顔が見える“都民”を相手にしたいと思い、東京都職員になりました」
「聖心スピリット」が与えてくれる 生きていく上で必要な心の柱
石川さんは今、自ら異動を希望して、東京?竹芝から高速船で約1時間45分の距離にある伊豆大島(東京都大島町)に赴任している。キャリアの面で経験を積みたいという思いがあったことと、より「相手の顔を見て」仕事ができる環境が島にはあると考えたからだ。実際に現地では、人と人との関わりを大切にする、専門用語を分かりやすい言葉で説明するなど、地域住民に信頼された上で仕事を行えるよう、心を砕く毎日だ。
「仕事は一人ではできません。より良い結果を出すには複数の人間が助け合う必要があります。だからこそ、“相手を思いやる”という聖心で学んだことが重要だと伊豆大島に来てあらためて感じました」
隣人や社会が必要とすることに敏感に気付き、頭と心と手足を使ってより良い世の中を作りだそうとするエネルギーを指す「聖心スピリット」。小学生の頃から「相手のために」行動することを意識してきた石川さんが、この「聖心スピリット」から受けた影響は大きい。1年次に受講した『聖心スピリットと共生』も忘れられない授業の一つだ。シスターや卒業生が自身の経験を交えて、どのように生きてきたかを話してくれた。
祖母のように、多くの経験を積んだ器の大きい人間、自立した社会人になりたいと思った
ゼミの先生は、今日、女性が社会進出をし、社会のさまざまな場面で活躍できているのは、先人のたゆまぬ努力の結果であると言い、「あなたたちもその礎の一人になりなさい」と、学生の自立をいつも応援してくれた。将来の希望について尋ねたとき、「自立した女性になりたい」と語ったゼミの友人からも刺激を受けた。
聖心の卒業生で、英語教師を続けながら家族を支えてきた祖母の存在もあった。社会と周囲の人々に献身を続ける姿を見て、祖母のように、多くの経験を積んだ器の大きい人間、自立した社会人になりたいと思った。
- 人間関係学科
東京都総務局大島支庁
土木課 用地担当
歴史社会学科 人間関係専攻(現?人間関係学科) 2014年3月卒業
※ 所属?肩書きを含む記事内容は、インタビュー当時(2017年)のものです。