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大学での学びが、海外で働くことの背中を押してくれた

  • 国際交流学科

金澤 舞依 Mai Kanazawa(2021年3月卒業)

高校の時から国際課題に興味があったこともあり、緒方貞子さんをはじめ、世界で活躍する女性を多く輩出している聖心に入りたいと思いました。また、長期留学も考えていたため、留学制度が充実していることも私にはとても魅力的でした。

物事を多角的に捉えて考え抜く

3年次に参加した英語プレゼンテーションコンテスト

国際交流学科に入りたいと考えて入学しましたが、せっかく1年次に広く学べる制度があるので、興味ある授業を学科関係なく履修しました。ひとつの分野に留まらず幅広く学習したことは、知識の広がりだけでなく、例えば難民問題ひとつにおいても、政治的課題、教育や心理的ケアの問題など多様な角度からみる複眼的思考につながったと実感しています。
1年次の授業のなかで、その後の自己形成につながっていると感じたのは、「現代国際政治」の授業です。
2週に1回、自分が興味をもった新聞記事を持っていきます。そこで自分がその記事のどこに興味を持ったのか他の学生と共有するのですが、意見交換をするなかで、同じニュースでも受取り方に違いがあることを知り、物事を多面的に捉えて考えることの大切さを実感しました。

ゼミでの学びが、今の自分のキーになった

ゼミでは文化遺産学を中心に学びました。
文化遺産の歴史的意味や背景をim体育官网_im体育平台-app|下载することは、その文化的価値を将来に残して活用することにつながります。ただ、自然環境の変化や民族?オーバーツーリズムなどの問題が噴出しているいま、保護することの難しさも知ることができました。同時に、文化を通した国際協力についても考えさせられ、文化遺産や文化財の保全?保護する実践的な活動に興味を持つようになりました。こうしたゼミでの授業が、今の自分のキーになっています。
もうひとつ、自己成長につながったと思うことに、「原書購読」があります。
翻訳者の思考を介さず、自身でそこに書かれている背景を考えることで、より深く理解することができます。
また、主専攻ではない日本語教員課程も履修して卒業時には日本語教員の資格も習得しました。この授業で印象的だったのは、明治から第二次世界大戦が終結するまで、占領下にあったアジアの国々に強制的に日本語教育をおこなったことを学んだことです。日本語を話せるということが、かならずしも本人が望んだことではなく、「占領」という歴史背景もあったことを理解した上で交流する必要があることに気づかされました。

新入生歓迎の一環として行ったSDGsの勉強会にて

日本と他国のかけ橋になるような仕事をめざして

いま、一般社団法人国際交流サービス協会に所属し、ボスニア?ヘルツェコビナの日本大使館で、主に官房業務に携わっています。
4年間の聖心での学びを通じて生まれた、日本と世界をつなぐ仕事や持続可能な開発目標の達成に貢献したいという気持ちが捨てきれず、いったん就職した会社を退職し、現職に応募しました。任期は原則2年と限定的なのですが、滞りなくサポートできるように日々研鑽を積んでいます。

ボスニア?ヘルツェコビナには、セルビア系、クロアチア系、ボシュニャク系と呼ばれるムスリムの人たち、3つの民族が共存しています。政治体制も、それぞれの民族の代表が、輪番制で大統領評議会議長を務める共和制です。1つの問題に対して、3つの答えがあります。こうした環境のなかで、相手の意見に耳を傾け、譲り合い、難しいときには話し合いを持つということの大切さと難しさを肌で感じています。

仕事をするうえでは、物事の捉え方の違いから、想定していたことと異なることも多いのですが、「互いに尊重しあう」「周りの人々が必要としていることに自ら気づいて行動する」という聖心で身に着けたスピリットは、社会に出てからとても役立っていると感じます。
今後は、さらにステップアップして、日本と他国のかけ橋になるような仕事を目指していきたいと思います。

  • 国際交流学科
金澤 舞依 Mai Kanazawa(2021年3月卒業)

一般社団法人国際交流サービス協会 所属
在ボスニア?ヘルツェゴビナ日本大使館派遣員
国際交流学科 2021年3月卒業
※所属?肩書きを含む記事内容は、インタビュー時(2024年)のものです。

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